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2018.10.08 Monday
鈴木信平さんより #恋とボルバキア

 

鈴木信平さんより「恋とボルバキア」の感想をいただきました。

ご本人さまより許可をいただいたので公開させていただきます。

ずっと出すタイミングを逃してしまって、申し訳ありません。

「男であれず、女になれない」は「消えるオス〜昆虫の性をあやつる微生物の戦略」と共に、

作品づくりを決定した著書の作者からコメントをいただけるとは、、、

試写会に来ていたのを見つけた時のわたしの喜びときたら。

誰しも生きているだけで尊いし、作品が結びつける出会いに感謝の気持ちを込めて。

 

 

きっと、私は心を開かずに上映中の94分を過ごしました。

表向きは、この映画が大勢の人にとってどういうものかを、客観的に判断したいと思ったからです。

そして裏向きでは、怖かったのかもしれません。

あと半年もすれば40才になる私の心が、こういった外的要因に不意のタイミングで揺らされてしまうことを怖れたのかもしれません。

 

ヒリヒリした映画でした。決して根を同じにしない人たちの、希望や歪み、欲望や愛情、そういったものが「性」として表れている映画でした。

場面転換される度に、画面から無音が流される度に、次に提供される情報は誰かを失ったという言葉じゃないかと、どうにも緊張が抜けませんでした。誰もが儚くて、脆くて、刹那的で、危うかったです。

 

きっとこれは、性に困難に生きることを自覚している人の、紛れもない現実の一つなのでしょうね。果たしてこれが「カラフル」というものなのか?

その答えはまだ私の中に定まっていません。

 

「みんなちがって、みんないい、ってみんな言う。」

 

秀逸なコピーです。

一方で「そうは言うけど、実際はさ…」と否定的な意味を持ちながら、一方で「その言葉の向こう側を誰か見てる?」と、言葉の裏側にある無慈悲さを教えてくれます。

「いい」と言う人のどれだけの人が、「ちがう」と共にある圧倒的な孤独に気づいてくれているか? 無関心ではないか?

 

私に最も印象的に残るのは、みひろが両親の前でメイクをする場面です。

メイク中には何の興味もないと言っていた父親が、後にそっと部屋を出て行きました。私はその後姿に、息子の父親になれなかった己への孤独な問い掛けと、娘となる子どもへの何にも勝る愛情を見ました。

もしかしたらお父さんは、誰よりも「その先」を見ているのでしょうか。

愛する子どもの望む道が、無限の荒野を一人彷徨うようなものだと覚悟しているからこそ、最後までは守ってやれない親として、見えない不安と闘っているのかもしれない。

そんなことを思いました。

 

社会がいかにカラフルになろうとも、私たちが相手にしている最も大きな困難は、私が決して離れることもできず「私」であるということです。

映画を観て今、思います。

「みんながちがえば、みんないい」

現実は、わずかにちがった人も皆、みんなと同じようなものを求めているのが、しんどいところです。

 

| 小野さやか | 映画の宣伝配給 | 23:23 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
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